子育て一人勉強会

1児の父の子育て勉強記録

パパも育休を!でも、知っておいてほしい3つのこと

最近、パパたちの中で「育児休業を取得する」という言葉が流行っています。まるで、おしゃれなアイテムを手に入れるかのような勢いですね。子育てに参加するパパたちにとっては、長期にわたる育児休業は大変魅力的な制度ですよね。

さて、そんなパパたちが育児休業取得前に知っておくべき、3つのことをまとめました。

育休貧乏の恐れあり

Photo by Emil Kalibradov on Unsplash

育児には多くの費用がかかることはご存知ですよね。

赤ちゃんが生まれると、その成長は目覚ましく、数か月で今使っているものが不要になり、新しいものが必要になるかもしれません。一生懸命事前に購入しても、赤ちゃんの体質に合わなければ使えないこともあります。

そんな中、育児中に受けられる手当は、多くの場合、給与の5割~6割程度です*1。要は、育児期間はお金が必要なのに、まったく足りない期間だということです。それでも、赤ちゃんが生まれると、何でもかんでも買ってあげたくなりますよね。節約方法を工夫して、ストレスをためずに子育てに取り組まなくてはなりません。

子育ては仕事よりも重労働

Photo by Usman Yousaf on Unsplash

子育ては、予想以上に大変なものです。育児休業に入る前に描いていたイメージよりも、実際には何倍もの疲労を感じることになるでしょう。なぜなら、肉体的な疲れだけでなく、精神的にも負担がかかるからです。

もしかしたら、「自分は大丈夫だ」と思っている方もいるかもしれません。私自身も以前はそう思っていましたが、子育てはそれでもキツイのです。なぜかというと、ベビーはコミュニケーションがまだとれないからです。ベビーのほとんど唯一といえるコミュニケーション手段は、大声で泣き叫ぶことです。

「そんなの大丈夫」と思われる方もいるかもしれませんが、ベビーが泣き叫ぶのは1回きりではありません。生まれて間もない頃は、3時間に1度は泣きます。昼も夜も、関係ありません。

泣いた理由が分かれば、その原因を排除すれば泣き止むのではないかと思うかもしれません。私自身もそう思っていました。しかし、子どもは泣いた理由を教えてくれないものです。そもそも、泣き出した理由なんて覚えていないことが多いのです。体力や筋力に自信があっても、子どもが泣いているのを力づくでどうにかすることはもちろんできません。

子育て社会は圧倒的にママ優位

Photo by Ben White on Unsplash

短い経験から言っても、パパの子育ては社会一般にまだまだ浸透していない、と感じることが多くあります。たとえば、出産・育児関係のキーワードで検索すると、「産後ママをたすけ隊」とか「ママたちの本音をアンケート調査」とか出てくるんですが、「パパ」はでてきません。

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逆に、「育児パパ」というキーワードでむりやり「パパ」を検索してみてください。出てくるのは、「パパには子育てができない」とでもいうかのような文字列の数々。

「パパにできる子育てって何?」・・・って何?

これはオンラインだけではありません。育児本は本屋に行けばいくらでも売っていますが、私もパートナーの出産を前に、とりあえず1冊買いました。

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主婦の友社、2014年

こちらの本、写真が多くて大変分かりやすいです。分かりやすいんですが、育児シーン写真に出てくるのはママばかり。

ざっと見たところ、ママが119枚の写真に登場するのに対して、パパの登場する写真はわずか5枚。それも、目次の家族写真に1枚、お宮参り等イベント写真が2枚で、パパの育児シンは2枚だけです。

これは、「ママばかりずるい」とかいう幼稚な非難をしているのではありません。この育児本を読んでいると、ベビーを抱っこするのも、ゲップさせるのも、へその緒を消毒するのも、爪を切るのも、お風呂に入れるのも、お散歩するのも、離乳食あげるのも、熱が出たときに看病するのも、お薬飲ませるのもすべてママがやっているのです。そして、社会的にそれが許容されてきた、どころか自明のものとされてきたのです。「子育てはママがやるのが当たり前」という考え方が社会的に内面化されているということです。

子育てにパパが本気で取り組むということは、そういう既定の価値観をぶち壊していくということなのです。

育休は感動と発見に満ちている

Photo by Nathan Dumlao on Unsplash

さて、いかがでしたでしょうか。そんなに甘くないどころか、身も心も大変なうえにお財布まで危なくなる長期育休取得ですが、そんな困難の曇を秒速で消し去ってくれる魅力が育休にはあります。

もう言うまでもないですが、それは子どもの存在です。

誕生したばかりの新生児に対面したとき、寝ながらニヤニヤする顔を見たとき、言葉にならない発声を始めたとき、誕生から1カ月が過ぎて家族でお祝いしたとき、初めてのワンオペで泣かれまくって大変だったとき、離乳食を初めて口にしたとき、乳歯が生えたとき、初めて寝返りしたとき、、、。

ベビーの成長は本当に早くて、数えきれない「初めて」が脳内を駆け巡り記憶に焼き付いていきます。この成長の過程でいろいろな苦悩を抱えることも含め、子育ては感動と発見に満ちているのです。

ですから、こうも言えます。

育休の魅力は、子どもの存在に支えられているのだと。

つまり、育休は子どもの成長を支えるためだけに取るのではありません。育休は、私たちが子どもに支えてもらうためにも必要なのです。感動と発見と苦悩に満ちた育児休業を、全力で駆け抜けてください。

*1:育児休業中の収入については、国や企業によって異なります。一般的には、国の制度である「育児休業給付金」というものがあります。これは、育児休業期間中に給与が支払われなくなる分を一定の割合で補償する制度です。具体的には、育児休業中の収入のうち、最大で67%を補償することができます。ただし、上限があるため、全額を補償するわけではありません。また、企業によっては、国の制度以上に高い補償を行っている場合があります。育児休業前に必ず確認しましょう。なお、育児休業給付金について政府は支給割合を最大80%まで引き上げる検討を進めていますが、現時点ではまだ決定していません。